台湾を代表する烏龍茶の一つ、凍頂烏龍茶について、特徴や産地、歴史・逸話などをまとめています。
凍頂烏龍茶の特徴
- 凍頂烏龍茶(とうちょうウーロンちゃ / dong ding wu long cha)
台湾の烏龍茶を代表するお茶で「茶の中の聖」とたたえられている。凍頂山で生産されているためこの名で呼ばれるようになった。
以前はしっかり焙煎をして香ばしさのある「濃香(ノンシャン)」系が多かったが、近年では焙煎をせず緑茶のようなさわやかさを残した「清香(チンシャン)」系が主流になっている。
形状 | 深緑色、半球形に 強く揉捻されている |
水色 | 明るい黄緑色 |
香り | 爽やかさのあるフルーティーな香り。 飲み干した後も鼻の奥に甘みが こみあげてくる |
味わい | 爽やかで芳醇、甘みを帯びた風味が 余韻として口の中に長く残る |
凍頂烏龍茶の産地
- 台湾南投県鹿谷郷凍頂山一帯
台湾の中部に位置し、年間を通じて温暖な気候で降水量も多く、茶樹の生育に適した地域。
海抜 | 600~1200mの高山地帯 雲霧多い |
年間平均気温 | 22℃前後 |
年間平均降雨量 | 2,200mm前後 |
土壌 | 高粘土質、小細石多く、 排水・貯水に適している |
凍頂烏龍茶の歴史・逸話
- 起源としては、150年ほど昔に中国福建省から持ち込まれた烏龍種のお茶が凍頂山にて栽培されるようになったと伝えられている。
- 凍頂山で生産されているためこの名で呼ばれるようになった。凍頂山の山道は険し上に年中雨や霧が多く滑りやすいため、山を登る際は指でしっかり踏ん張る必要があった。この足で踏ん張ることを台湾語で「凍脚尖」ということから、凍頂山と名付けられたという。実際には厳冬期でも凍結することはない。
- 台湾では100年以上の歴史を持つお茶。1970年代後半から現在の半球形になり、1980年代にコンテスト等により台湾での知名度が上がった。
- 花粉症に効果があると某テレビ番組で紹介されたことから日本での知名度が一気に上がった。実際に効果があるか否かは個人差に因るところが大きい。(私の母には効いているようで毎年1月頃から毎日飲み続けると花粉の時期は比較的症状が軽いとのこと。一方で効かないと言っている知人もいる。)