2018年6月、良質な鳳凰単叢の産地として有名な烏崠山大庵へ行ってきました現地で見てきたこと、教えてもらったことを写真で振り返ります。
烏崠山大庵の場所
今回私が訪れた烏崠山大庵は、広東省潮州市に位置する鳳凰単叢の茶産地です。中国語の発音でそのまま「ウードンさん・ダーアン」と読んでいます。
- 簡体字:乌岽山大庵
- ピンイン:wu dong shan / da’an
- 読み方:ウードンさん・ダーアン
正式な住所は広東省潮州市潮安区鳳凰鎮鳳西村大庵になりますが、鳳凰単叢の産地としては烏崠山大庵という呼び名で知られています。
烏崠山は鳳凰山の中で二番目に高い山で海抜は1397m。その山頂付近に位置する大庵は海抜950mほど。
潮州市は福建省の近く。台湾とも近いです。
この地域は一般的に、代表的な都市である潮州と汕頭の字をとって「潮汕エリア」と呼ばれています。最寄りの高速鉄道の駅名も「潮汕駅」
潮汕エリアは福建省に隣接しています。行政区分上は広東省ですが、言語や文化的には福建省に近いそうです。潮汕の人たちは福建の閩南語が聞き取れるとか。(私にはまったく分からない)
お茶の産地以外にももちろん潮州と汕頭もしっかり観光してきました。数日フルアテンドしてくださった陽さんに改めて感謝。
鳳凰単叢は烏龍茶の仲間
鳳凰単叢は烏龍茶の仲間で、華やかでフルーティーな香りが特徴のお茶。茶葉は黒みがかった緑色で細長く揉捻されています。
「鳳凰」は産地である鳳凰山のこと。「単叢」とは「一株」という意味で、元々は茶樹一株毎に分けて製茶をしていたことがこのお茶の名前の由来です。
その一株毎にお茶の個性が変わるため、その特徴に合わせて「蜜蘭香」「黄枝香」などの名前がつけられています。
潮州から鳳凰山麓の鳳凰鎮へ
鳳凰単叢の産地である鳳凰山へは潮州から車で約1時間ほど。車以外の交通手段はありません。
鳳凰鎮は海抜200〜400mほどの高さ。まだまだ山のふもとです。
鳳凰鎮の入り口。
村のいたるところに「茶業」の看板が。
道路わきで普通に日光萎凋もしてるし、さすが鳳凰単叢の集散地!
鳳凰鎮にて昼食後、陽さんの案内で一軒の茶問屋さんにへ。店内では人の手による荒茶の選別作業が行われていました。
たくさんの茶葉!迫力がすごい
ほのかに香る茶葉の芳香…店内はまさに幸せ空間でした。至福。
鳳凰単叢 茶畑の風景
一息ついたところで鳳凰鎮から大庵へ向かいます。所要時間は40分ほどですが、とにかく山道。カーブがすごい。乗り物に酔いやすい人にはちょっとしんどいかも…
鳳凰鎮を抜けて山を登っていきます。
道沿いにも茶畑
見渡す限りの茶畑!山の斜面に添うように段々畑になっています。
山の上までひたすら茶畑
この辺りは鳳凰鎮を出てすぐの低山エリア。全体的に、植えられたばかりの若い茶樹が多いですね。
さらに山を登り中山エリアに差し掛かると明らかに茶樹の大きさが変わってきます。
さらに山道を登っていきます。道路わきの茶畑で作業する人の姿も。
大坪村。この辺りはかなり高山に近い中山エリアで、品質の良い茶葉を生産しています。
あわせて読みたい
低山と高山の違いとは?
ここでも日光萎凋している現場を発見。
ついに烏崠山の山頂が見えてきました。
烏崠山大庵に到着
今回の目的地、大庵に到着です。
ふもとの鳳凰鎮と比べるとやはり静かな印象。
大庵は客家の村が近く、陽さんのおじいさんも客家語を話します。昔は茶葉を客家の村へ売りに行ってたそうです。
茶畑へ行く前に一息つこうということでお茶をいただきました。茶葉はもちろん大庵の鳳凰単叢。贅沢です。
大庵でいただいた水。
とても滑らかで舌の両脇と根元に染み込んでいくような優しい印象。ほのかに甘みも感じました。
大庵の古茶樹園を歩く
日本の茶畑というとこういうイメージですが↓
鳳凰単叢の茶畑は様子が違います。一本一本の木が独立している。
機械で一気に摘み取ることができないため、茶葉の収穫はどうしても手作業になります。
しかも樹齢の長い茶樹ほど背も高くなるためはしごは必須アイテム。どう考えても大変な作業・・・
お茶の値段が高くなるのもうなずける…
樹齢二百年の芝蘭香。私の身長の2倍くらいはある・・・大きな木です。
雑草が多いのは土壌が豊かである証拠
だいぶ上ってきました。さっきお茶をいただいた大庵を見下ろします。
大パノラマ!!