足の少陽胆経の経穴一覧です。ひとまず8つの証に効果のある経穴について、効能と場所をまとめてみました。
※内容は順次追記していきます。
- 足の少陽胆経とは
- GB1 瞳子髎(どうしりょう)
- GB2 聴会(ちょうえ)
- GB3 上関(じょうかん)
- GB4 頷厭(がんえん)
- GB5 懸顱(けんろ)
- GB6 懸釐(けんり)
- GB7 曲鬢(きょくびん)
- GB8 率谷(そっこく)
- GB9 天衝(てんしょう)
- GB10 浮白(ふはく)
- GB11 頭竅陰(あたまのきょういん)
- GB12 完骨(かんこつ)
- GB13 本神(ほんじん)
- GB14 陽白(ようはく)
- GB15 頭臨泣(あたまのりんきゅう)
- GB16 目窓(もくそう)
- GB17 正営(しょうえい)
- GB18 承霊(しょうれい)
- GB19 脳空(のうくう)
- GB20 風池(ふうち)
- GB21 肩井(けんせい)
- GB22 淵腋(えんえき)
- GB23 輒筋(ちょうきん)
- GB24 日月(じつげつ)
- GB25 京門(けいもん)
- GB26 帯脈(たいみゃく)
- GB27 五枢(ごすう)
- GB28 維道(いどう)
- GB29 居髎(きょりょう)
- GB30 環跳(かんちょう)
- GB31 風市(ふうし)
- GB32 中瀆(ちゅうとく)
- GB33 膝陽関(ひざのようかん)
- GB34 陽陵泉(ようりょうせん)
- GB35 陽交(ようこう)
- GB36 外丘(がいきゅう)
- GB37 光明(こうめい)
- GB38 陽輔(ようほ)
- GB39 懸鐘(けんしょう)
- GB40 丘墟(きゅうきょ)
- GB41 足臨泣(あしのりんきゅう)
- GB42 地五会(ちごえ)
- GB43 俠谿(きょうけい)
- GB44 足竅陰(あしのきょういん)
足の少陽胆経とは
少陽の足陽経で、胆とのつながりが深い。44の経穴を持ち、頭痛など頭部の症状に有効。
足の少陽胆経、英語名はGallbladder Meridianといい、略してGBと表記する。
GB1 瞳子髎(どうしりょう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:疏竅風熱、明目止痛
穴性解説
- 明目(めいもく):視力を高める(眼の疾患を治療する)こと
GB2 聴会(ちょうえ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:聴呵(ちょうか)
- 穴性:疏経活絡、開竅益聡
穴性解説
- 開竅(かいきょう):九竅(目、耳、鼻、口、尿道、肛門)の通りを良くすること
- 益聡(えきそう):耳の聞こえをよくすること
GB3 上関(じょうかん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:客主人(きゃくしゅじん)
- 穴性:清熱散風、開竅牙関
穴性解説
- 開竅(かいきょう):九竅(目、耳、鼻、口、尿道、肛門)の通りを良くすること
- 牙関(がかん):下顎骨と奥歯を指す
GB4 頷厭(がんえん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:清熱散風、止痛
穴性解説
- 清熱(せいねつ):体内の熱を冷ますこと
- 散風(さんふう):風の邪気を体外へ排出すること
GB5 懸顱(けんろ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:清熱散風、止痛
穴性解説
- 清熱(せいねつ):体内の熱を冷ますこと
- 散風(さんふう):風の邪気を体外へ排出すること
GB6 懸釐(けんり)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:清熱散風、止痛
穴性解説
- 清熱(せいねつ):体内の熱を冷ますこと
- 散風(さんふう):風の邪気を体外へ排出すること
GB7 曲鬢(きょくびん)
「きょくひん」とも読む。
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去頭風、利口頬
穴性解説
- 利口頬(りこうきょう):口や頬の症状に効果があるということ
GB8 率谷(そっこく)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風熱、利胸膈
GB9 天衝(てんしょう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:天衢(てんく)
- 穴性:去風、定惊
穴性解説
- 去風(きょふう):風邪を除去すること
- 定惊(驚)(ていきょう):精神不安や意識障害を改善すること
GB10 浮白(ふはく)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風活絡、清頭目
穴性解説
- 去風(きょふう):風邪を除去すること
- 清頭目(せいとうもく):頭と目をすっきりさせること
GB11 頭竅陰(あたまのきょういん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:竅陰(きょういん)
- 穴性:清熱散風、通関開竅
穴性解説
- 通関(つうかん):人事不省(意識を失っている状態)を改善すること
GB12 完骨(かんこつ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風清熱、止痛明目
穴性解説
- 明目(めいもく):視力を高める(眼の疾患を治療する)こと
GB13 本神(ほんじん)
「ほんしん」とも読む。
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:疏風清熱、止痛鎮惊
穴性解説
- 疏風(そふう):風の邪気を分散させること
- 止痛鎮惊(驚)(しつうちんきょう):痛みを止めて精神不安や意識障害を改善すること
GB14 陽白(ようはく)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風散火、宣気明目
穴性解説
- 散火(さんか):火を攻散るすること
GB15 頭臨泣(あたまのりんきゅう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:臨泣(りんきゅう)
- 穴性:散風、清熱、明目
GB16 目窓(もくそう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:至栄(しえい)
- 穴性:散風熱、清頭明目
GB17 正営(しょうえい)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:疏風、活絡、止痛
GB18 承霊(しょうれい)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:清熱散風
GB19 脳空(のうくう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:顳顬(しょうじゅ)
※「顳顬(しょうじゅ)」とは、こめかみ(耳と目の間にある部分)のこと。
- 穴性:去頭風、通鼻竅
GB20 風池(ふうち)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風解表、清頭明目、利官竅
穴性解説
- 解表(げひょう):体の表面の邪気を取り除くこと。風邪などの初期状態に有効。疏表ともいう
- 利官竅(りかんきょう):目、鼻、口、耳、二陰(尿道と肛門)の働きを改善すること
GB21 肩井(けんせい)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:理気降痰、疏経活絡
穴性解説
- 利気(りき):気の流れをよくすること
GB22 淵腋(えんえき)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:理気活血
穴性解説
- 利気(りき):気の流れをよくすること
GB23 輒筋(ちょうきん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:理気活血、平喘降逆
穴性解説
- 利気(りき):気の流れをよくすること
- 平喘(へいぜん):喘息など呼吸器系の症状を改善すること
- 降逆(こうぎゃく):上がった気を下げること
GB24 日月(じつげつ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:胆募(たんぼ)、神光(じんこう)
- 要穴:胆の募穴
- 穴性:降逆利胆
穴性解説
- 降逆(こうぎゃく):上がった気を下げること
GB25 京門(けいもん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:気府(きふ)、気兪(きゆ)
- 要穴:腎の募穴
- 穴性:益腎利水
穴性解説
- 益腎(えきじん):腎を補うこと
- 利水(りすい):余分な水分を排出すること
GB26 帯脈(たいみゃく)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:調営血、補肝腎、理下焦
穴性解説
- 調営血(ちょうえいけつ):血液の流れを調整すること
GB27 五枢(ごすう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:調帯脈、理下焦
穴性解説
- 調帯脈(ちょうたいみゃく):帯脈の流れを調節すること
GB28 維道(いどう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:外枢(がいすう)
- 穴性:調衝任、理下焦
穴性解説
- 調衝任(ちょうしょうにん):衝脈、任脈の流れを調節すること
GB29 居髎(きょりょう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:疏経活絡、強健腰腿
穴性解説
- 疏経活絡(そけいかつらく):経絡の流れを良くすること
GB30 環跳(かんちょう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風湿、強腰腿
GB31 風市(ふうし)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風湿、疏経絡
GB32 中瀆(ちゅうとく)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:去風湿、疏経絡
GB33 膝陽関(ひざのようかん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:陽関(ようかん)、足陽関(あしようかん)、関陽(かんよう)
- 穴性:疏筋脈、利関節
GB34 陽陵泉(ようりょうせん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆経の合土穴、八会穴の筋会、胆の下合穴
- 穴性:清肝胆、疏筋絡、利関節
GB35 陽交(ようこう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:別陽(べつよう)
- 要穴:陽維脈の郄穴
- 穴性:疏肝胆、通経絡
GB36 外丘(がいきゅう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆経の郄穴
- 穴性:清肝解毒、疏経活絡
穴性解説
- 疏経活絡(そけいかつらく):経絡の流れを良くすること
GB37 光明(こうめい)
「こうみょう」とも読む。
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆経の絡穴
- 穴性:通絡明目、活絡明目
GB38 陽輔(ようほ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆経の経火穴
- 穴性:清肝胆、疏経絡
GB39 懸鐘(けんしょう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 別名:絶骨(ぜっこつ)
- 要穴:八会穴の髄会
- 穴性:去風湿、利筋骨、降気逆
穴性解説
- 利筋骨(りきんこつ):筋肉と骨のはたらきを良くすること
- 降気逆(こうきぎゃく):気の逆上による胸のつかえ等の症状を改善すること
GB40 丘墟(きゅうきょ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆の原穴
- 穴性:清胆熱、利関節
GB41 足臨泣(あしのりんきゅう)
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆の兪木穴、八脈交会穴
- 穴性:清頭明目、利胸脇
GB42 地五会(ちごえ)
- 経絡:足の少陽胆経
- 穴性:清肝胆、疏筋絡
GB43 俠谿(きょうけい)
「俠渓(きょうけい)」とも書く。
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆経の栄水穴
- 穴性:清頭明目、利胸脇、消腫止痛
穴性解説
- 消腫(しょうしゅ):はれものを解消すること
GB44 足竅陰(あしのきょういん)
- 経絡:足の少陽胆経
- 要穴:胆経の井金穴
- 穴性:排熱、利脇、通竅
穴性解説
- 排熱(はいねつ):熱を外に出すこと
- 利脇(りきょう):脇の状態を良くすること
- 通竅(つうきょう):意識をはっきりさせること。開竅ともいう