手の厥陰心包経の経穴一覧です。ひとまず8つの証に効果のある経穴について、効能と場所をまとめてみました。
※内容は順次追記していきます。
手の厥陰心包経とは
厥陰の手陰経で、心包とつながりが深い。9の経穴を持ち、手の少陰心経とともに動悸、胸痛など心に関わる症状の治療に有効。
手の厥陰心包経、英語名はPericardium Meridianといい、略してPCと表記する。
PC1 天池(てんち)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 別名:天会(てんかい)
- 穴性:開胸、清肺、止咳、平喘
穴性解説
- 開胸(かいきょう):胸のつかえをすっきりさせること。寛胸ともいう
PC2 天泉(てんせん)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 別名:天温(てんおん)
- 穴性:開胸利気、活血通脈
穴性解説
- 開胸(かいきょう):胸のつかえをすっきりさせること。寛胸ともいう
PC3 曲沢(きょくたく)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 要穴:心包経の合水穴
- 穴性:清営活血、降逆止嘔、除煩鎮痙
穴性解説
- 止嘔(しおう):吐き気を止めること
- 除煩(じょはん):精神的イライラを和らげること
PC4 郄門(げきもん)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 要穴:心包経の郄穴
- 穴性:寧心安神、清営涼血
穴性解説
- 寧心(ねいしん):精神を安定させること
- 安神(あんしん):精神不安や動悸などを改善すること
- 涼血(りょうけつ):血中の熱邪を除去し、熱で出欠しやすい状態を改善すること
PC5 間使(かんし)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 要穴:心包経の経金穴
- 穴性:寧心安神、通経活絡、和胃去痰
穴性解説
- 寧心(ねいしん):精神を安定させること
- 安神(あんしん):精神不安や動悸などを改善すること
PC6 内関(ないかん)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 要穴:心包経の絡穴、八脈交会穴
- 穴性:寧心安神、鎮静止痛、理気和胃
穴性解説
- 寧心(ねいしん):精神を安定させること
- 安神(あんしん):精神不安や動悸などを改善すること
PC7 大陵(たいりょう)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 別名:手心主(てしんしゅ)
- 要穴:心包経の原穴、兪土穴
- 穴性:清心寧神、和胃寛胸
PC8 労宮(ろうきゅう)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 別名:五里(ごり)、鬼路(きろ)
- 要穴:心包経の栄火穴
- 穴性:清心瀉熱、安神涼血、和胃
穴性解説
- 清心(せいしん):心包に入った熱邪を除去すること
PC9 中衝(ちゅうしょう)
- 経絡:手の厥陰心包経
- 要穴:心包経の井木穴
- 穴性:開竅蘇厥、清心退熱
穴性解説
- 蘇厥(そけつ):陰陽の気の循環不調による冷えを改善すること
- 清心(せいしん):心包に入った熱邪を除去すること