2022年の大暑っていつ?
二十四節気・大暑について、この季節の行事や草花、食材など旬のものをまとめます。
※順次追記していきます。
大暑の時期と由来
大暑(たいしょ)は小暑の後に続く晩夏の季節です。
暑気いたりつまりたるゆえんなれば也
『暦便覧』-太玄斎
- 大暑の時期:新暦7月23日~8月6日頃
大暑は一年でもっとも気温が高く厳しい暑さが続く時期です。
まさに夏本番。浴衣を来て花火大会に行ったり、山や海へ出かけたり、ビアガーデンで暑気払いをしたりと夏ならではの行事やイベントも盛りだくさんです。蚊帳や風鈴、打ち水など日本ならではの暑さをしのぐ工夫を楽しむのも一興です。
大暑の行事・イベント
花火大会
この時期は全国各地で大小さまざまな花火大会が開かれます。すこし暑いかもしれませんが、浴衣を着て夏の風情を楽しむのもいいですよね。
特に秋田県・大曲、茨城県・土浦、新潟県・長岡で開催される花火大会は、歴史の長さや規模の大きさから「日本三大花火大会」と呼ばれています。
一度見に行ってみたい・・・
土用の丑の日
「土用」は立春・立夏・立秋・立冬直前の約18日間の雑節で年4回ありますが、一般的には夏の土用を指します。
一年で最も暑いとされるこの夏の土用の時期には、ビタミンやタンパク質を豊富に含む鰻(うなぎ)を食べて暑気払いする習慣が江戸時代から定着しました。この習慣を作り出したのは平賀源内と言われています。
2022年の土用の丑の日は7月23日!
土用の丑の日には「う」のつくものを食べると良いとされています。うなぎはその代表格ですが、他にも梅干し、うどん、馬肉(うま)、牛肉(うし)など様々です。
草熱れ(くさいきれ)
草熱れ(くさいきれ)とは、夏の強い日差しに照らされた草むらが放つむわっとした熱気のこと。「草の息」とも呼ばれます。夏の暑い日に感じる草のにおい・・・炎天下でもたくましく生い茂る草の息吹を感じる日本らしい表現ですよね。
夕立
ジリジリと暑い日、強い日差しが照らす空にもくもくと浮かぶ大きな入道雲は夏の象徴とも言えますが、一方で夕立を引き起こす積乱雲でもあります。
雷をともなう大雨を降らせることも多いですが、夕立の後は打ち水をしたように暑さが和らぐので悪いことばかりでもありません。蒸発していく雨の匂いにも夏の風情を感じます。
昔は夕立や大雨のことを「銀竹(ぎんちく)」「滝落とし」「覆盆の雨」とも呼んでいたそうです。「ゲリラ豪雨」も分かりやすくていいですが、情緒的で日本らしい表現方法もステキですよね。
大暑の七十二候
大暑をさらに約5日毎に初候、次候、末候の3つに季節を分けたのが七十二候です。
第三十四候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
- 大暑の初候
- 新暦7月23日~7月27日頃
- 桐の花が実を結ぶ時期という意味
第三十五候 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)
- 大暑の次候
- 新暦7月28日~8月1日頃
- 土が湿り蒸し暑くなる時期という意味
第三十六候 大雨時行(たいうときどきにふる)
- 大暑の末候
- 新暦8月2日~8月6日頃
- 大雨が時々降る時期という意味
大暑の草花
向日葵(ひまわり)
- 花言葉:「憧れ」
- 開花時期:7月~9月
明るく元気なイメージのひまわりはエネルギッシュな夏を象徴する花。英語名はSunflower (サンフラワー)、学名「Helianthus」の意味もずばり「太陽の花」。原産地は北アメリカです。
ひまわりの種は葉酸や鉄分、マグネシウムなど栄養価が豊富。中国では一般的なおやつ。最初は殻を割るのにちょっと苦労しますが慣れると食べやすく味もいいのでやみつきになります。
待宵草(まつよいぐさ)
- 花言葉:「温和」「協調」
- 開花時期:7月~9月
夕方、宵を待ってから花が咲くため待宵草と呼ばれるように。朝には萎んでしまいます。南アメリカのチリやアルゼンチンが原産。日本へは江戸時代に渡来し、観賞用として親しまれてきました。
白根葵(しらねあおい)
- 花言葉:「優美」「完全な美」
- 開花時期:5月~7月
高山に咲く、大きな4枚の花弁が特徴的な花。日本原産で東北地方や北海道の産地で多く見ることができますが、一部の都道府県では絶滅危惧種に指定されているところも。
百合(ゆり)
- 花言葉:「威厳」「清純」
- 開花時期:5月~8月
百合は香りが強く、大きく特徴的な花を咲かせます。アジアを中心に広く分布し種類も豊富でさまざまな色の花を楽しめます。日本では江戸時代から園芸用として盛んに栽培されるようになりました。ヨーロッパでは聖母マリアに捧げられた「純潔のシンボル」として有名。
胡蝶蘭(こちょうらん)
- 花言葉:「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」
- 開花時期:通年
胡蝶蘭といえば、開店祝いなどのビジネスシーンでのお祝いとして定番の花。贈答品として定着した理由としては主に以下の理由があると言われています。
- 花言葉の縁起が良い
- 花粉や匂いが少ない
- 手入れが簡単で花持ちが良い
- 通年で時期を選ばない
- 見た目が華やか
ちなみに贈る際は「割り切れない数」として奇数が好まれます。予算次第ですが、3本か5本が一般的。
黄花秋桐(きばなあきぎり)
- 花言葉:「華やかな青春」
- 開花時期:8月~10月
北海道を除く日本全国の山間部に分布。薄暗く湿り気のある木陰におおく生えています。下に大きく垂れた花弁で虫を誘い、中にもぐりこんだ虫の背中に花粉をつけるという、ちょっと変わった形の花が特徴的です。
岨菜(そばな)
- 花言葉:「清らかな愛」
- 開花時期:8月~9月
岨菜は紫色の鈴のようなかわいい形の花を咲かせるキキョウ科の花。本州から九州にかけての山地に多く分布しています。蕎麦菜とも書きます。
大暑に食べたい!旬の食べ物
あんず
杏子(あんず)はバラ科の植物で、遺伝的に梅や桃と近い関係にあります。原産地は中国で、特に種子の中の仁は「杏仁」と呼ばれ、古くから薬用として重宝されてきました。
杏仁豆腐の原料は、あんずの種を粉末にした「杏仁霜」!
鰯(いわし)
鰯(いわし)はEPA・DHA、カルシウム、鉄分など栄養満点で値段もお手頃な大衆魚。ただ、近年は漁獲量が減っている影響で値段も上がってきているとか。
西瓜(すいか)
スイカといえば日本の夏を代表する果物ですが、原産地はなんとアフリカ大陸。平安時代には中国から日本に渡来してきたようです。中国のさらに西から伝わってきたので「西瓜」と名付けられました。
みょうが
みょうがはショウガ科の一種で、生姜と共に香味野菜として古くから親しまれてきました。中国やインドにも野生種はありますが、食用にしているのは日本だけだとか。解毒や殺菌作用もあるため、刺身と一緒に食べることも多いです。
レタス
レタスはキク科アキノノゲシ属チシャ種に属する野菜で、最も一般的な玉レタスをはじめロメインレタス、サニーレタス、サンチュなどその種類も形も豊富。みずみずしくシャキッとした歯ごたえが特徴です。
参考文献
こちらの本を参考にしました。
画像は写真ACを利用しています。