2022年の小暑っていつ?
二十四節気・小暑について、この季節の行事や草花、食材など旬のものをまとめます。
※順次追記していきます。
小暑の時期と由来
小暑(しょうしょ)は夏至の後に続く晩夏の季節です。
大暑来れる前なれば也
『暦便覧』-太玄斎
- 小暑の時期:新暦7月7日~7月22日頃
小暑(しょうしょ)とは『暦便覧』によると「大暑来れる前なれば也」、つまり本格的な暑さが始まる前の段階、という意味。
小暑の初侯は温風至(あつかぜいたる)といって温かい南風が吹き始める時期であると。いよいよこれから夏が始まるぞ!という感じがします。
ただ、日本ではまだ梅雨明けを待つタイミング。梅雨の終わりは激しい雨が降りやすい時期。特に近年はゲリラ豪雨も多発しているので注意が必要です。
小暑の行事・イベント
七夕
短冊や飾り物を笹竹に吊るして願事をする行事。一年に一度だけ会うことを許された織姫と彦星の伝説で親しまれています。ちなみに織姫はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルです。大きなお祭りとしては、仙台七夕まつりが有名。
仙台七夕まつりは青森ねぶた、秋田竿灯まつりと並ぶ東北三大祭りのひとつ。いつか行ってみたい!
中元
中元とは、もともとは中国の道教の節句で、神様に供え物をする祝日でした。日本では旧暦のこの時期は先祖と過ごすお盆と重なっていたため、親族が共に食事をしたり贈り物をする風習と一体化していき、現在では日頃お世話になった人への贈り物をする日として定着しています。
暑中見舞い
梅雨が明けると日増しに暑くなってきます。この小暑から次節気の大暑までが暑中見舞いを送る時期。
厳密には土用の入り(7月20日頃)から立秋(8月7日頃)までの期間を「暑中」といい、二十四節気では最も暑い時期に相手の体調を気遣う習わしです。
小暑の七十二候
小暑をさらに約5日毎に初候、次候、末候の3つに季節を分けたのが七十二候です。
第三十一候 温風至(あつかぜいたる)
- 小暑の初候
- 新暦7月7日~7月11日頃
- あたたかい南風が吹く時期という意味
第三十二候 蓮始開(はすはじめてひらく)
- 小暑の次候
- 新暦7月12日~7月17日頃
- 蓮の花が開き始める時期という意味
第三十三候 鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)
- 小暑の末候
- 新暦7月18日~7月22日頃
- 鷹の子が飛び方を学ぶ時期という意味
小暑の草花
鬼灯(ほおずき)
- 花言葉:「ごまかし」「偽り」「自然美」
- 開花時期:6月~7月、果実期は7~8月
ぼんぼり型の赤い実がかわいらしいほおずき。漢字では「鬼灯」と書き、厄除けや無病息災を願う縁起物とされています。関東では、毎年7月9日~10日に開かれる浅草寺ほおずき市が有名。
ダリア
- 花言葉:「移り気」「華麗」
- 開花時期:5月~10月
ダリアの原産地はメキシコ、グアテマラ。メキシコの国花でもあります。花言葉の「移り気」はナポレオン・ボナパルトの后ジョセフィーヌのエピソードに由来してます。
日本には江戸時代にもたらされ、大輪の花が牡丹に似ているということから天竺牡丹(テンジクボタン)と呼ばれていました。
大文字草(だいもんじそう)
- 花言葉:「私を忘れないで」「誠の愛」
- 開花時期:4月~6月
- 別名:イワブキ、ニワブキ
大文字草(ダイモンジソウ)の原産地は日本、朝鮮半島で、現在も九州、本州、北海道と日本全国に分布しています。
5枚の花弁が開くと、人が手足を広げたように見えることから大文字草と呼ばれるようになりました。
河原撫子(かわらなでしこ)
- 花言葉:「純粋な愛情」「貞節」
- 開花時期:6月~9月
- 別名:ヤマトナデシコ(大和撫子)
名前の由来は「撫でるようにかわいい花」であることから。大和撫子といえばこの花のことで、単にナデシコと呼ばれることが多いです。
秋の七草に数えられ、俳句の季語も秋ですが、咲き始めるのはこの夏の時期から。
深山嫁菜(みやまよめな)
- 花言葉:「別れ」「隠れた美しさ」
- 開花時期:5月~7月
淡白く落ち着いた花が美しい深山嫁菜(みやまよめな)。春から初夏にかけて咲く野生の菊科の花です。
朝顔
- 花言葉:「愛情」「平静」
- 開花時期:5月~7月
朝顔は日本人にとっては夏の花としてとてもなじみ深い花です。小学校の夏休みの宿題で朝顔の観察日記を書いた人も多いはず。
鷺草(さぎそう)
- 花言葉:「繊細」「無垢」「神秘」
- 開花時期:7月~8月
花の形が翼を広げた白鷺(しらさぎ)に似ていることから鷺草(さぎそう)と呼ばれるようになったそうです。
小暑に食べたい!旬の食べ物
イカ
スルメイカ、ヤリイカ、ホタルイカなど種類の多いため、旬は7月~3月と一年を通じて長く楽しめる食材。中でも日本で最も一般的なのはスルメイカです。タウリンが豊富で高血圧やコレステロール値の低下などに効果的。
なす
旬は6月~9月の、煮物や漬物などによく使われる夏野菜。紫色の皮にはナスニンという色素が含まれていて、動脈硬化などの生活習慣病を予防する働きがあります。
ピーマン
独特の苦みがあるので子供に嫌われがちな野菜。しかし緑黄色野菜の一つでビタミンCやカロテンなど栄養豊富。ピーマン独特の苦さは、ポリフェノールの一種「クエルシトリン」によるもので高血圧の予防などに効果的です。
すもも
別名プラム。日本でなじみのあるすももは中国原産の品種で、現在の主な生産地は山梨県と長野県。鉄分を豊富に含んでいるので貧血予防に効果的です。旬は6月~8月。
しじみ
よい出汁が出るため味噌汁の具としておなじみの貝類。しじみのうまみ成分はコハク酸。肝機能の向上や二日酔いの症状を改善する効果が近年注目を集めています。身は小さくて食べにくいですが、実はカルシウムが豊富に含まれるためがんばって食べておきたいところです。
苦瓜(にがうり)
日本では苦瓜よりもゴーヤという名前で親しまれている野菜。ビタミンCやカリウム、カルシウム、マグネシウムなど夏の暑い季節に必要な栄養たっぷり含んでいます。特に苦瓜に含まれるビタミンCは熱に強いのが特徴です。
にんにく
にんにくは古くからスパイスとして料理によく使われてきました。独特の香りと辛味のもとであるアリシンは殺菌作用が強く、疲労回復、抗がん作用、血糖値の低下など幅広い効果があります。免疫力を高めるため、特に寒い季節には風邪やインフルエンザの予防にも効果的。
通年で手に入る身近な食材ですが、旬は5月~7月。
参考文献
こちらの本を参考にしました。
画像は写真ACを利用しています。